現代の着物スタイルの基礎が確立されたのは江戸時代中期だといわれています。それまでは京都・大阪が圧倒的に文化の中心であり、上方から輸入されたものでなく関東で作られたものは「下らない」ものといわれ軽視されましたが、江戸時代中期から「江戸っ子」という意気地、江戸を日本の中心とするものの考え方が熟成して、江戸独特の好み・文化を作り出そうという動きが盛んになったのです。そういった江戸好みの着物文化の中には現代まで受け継がれてきたもの、または現代だからこそ掘り起こしたいセンスがたくさん詰まっています。
このコーナーではそういった「江戸好み」の着物文化のお話などをさせていただこうと思います。