季節、と言えば真っ先に思い浮かぶのはその季節のおいしい物・・・もとい、花でしょう!
着物の柄としてもっとも用いられているのは四季折々の花々です。
友禅の模様として写実的に描かれてみたり、
絣や更紗の模様として抽象的に意匠化された物が織り込まれてみたり、
様々な形で着物や帯に生かされてきました。
さて、抽象的な模様として意匠化された物はともかく、何の花を描いているのか分かる様な場合はやはりその季節感を気にする必要がありそうですね。
春、これから命が萌え出そうという矢先に紅葉の風景のきものではなんだか場違いな気がします。
また、昔から日本のきものはちょっと季節を先取りするのが文化です。
今まさに本物の花が咲き誇っている下で、その花の描かれたきものを着ていると、何だか花に申し訳ない様な、または花に負けている様な、そんな気持ちになるのでしょうね。
お茶席のしつらえでも、掛け軸に花の絵が描かれている場合は床の間にお花は生けないそうです。
そういえば、夏の盛りに着るきものには秋の草の模様が描かれている事が多いです。
暑い最中に秋の涼しさに思いを馳せて涼を取ろうという魂胆もあるのでしょう。
そうはいっても袷の着物などは春着る事も秋着る事もありますから、
特に普通何枚も持っていない留袖など困ってしまいますよね。
そこで日本には便利な「春秋柄」と言う物があります。
春の花も秋の花も一緒に描かれていますから、いつでもOK!というスグレモノです。
先ず初めはそういう物を選んでおけば一安心ですね。
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菊・梅・牡丹など異なる季節の花々を配した春秋模様の型染め
その一方で、菊と桜は一年中身に着けても良いとも言われています。
菊は皇室を象徴する日本古来の重要な花ですし、桜は日本人の心の花。
故宇野千代女史は、一年中大好きな桜のきもので通していたようです。
また、バラなどの洋花は日本の季節感とはあまり関わりないと見なされるのか、
一年中お召しになっても差し支えないようです。
誰にでも好きな花ってありますよね。
自分の好きな花の模様のきものや帯を探すのも、またおしゃれの楽しみという物かも知れません。
ついつい集めすぎてタンスの中がその花だらけになってしまったときは・・・
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